ハッチバックの横開きと縦開き
日本車を見ていると、縦開きのハッチバックドアを採用している車がたくさんあります。ハイエースやNV200、NV350、ノア、ボクシー、アルファード、ヴェルファイヤ、その他コンパクトカーなど挙げ始めるとキリがありません。一方で横開きのドアを持つ車はプラドやヴァンガードなどごく一部の車種に限られていまいます。それは一体なぜなのか、少しばかり考えてみました。
ハッチバック縦開きのメリット
ハッチバックの大きなメリットとしては、ドアをオープンにした際に屋根になることが挙げられます。着替えや荷物の積み下ろしなど雨だけでなく日差しも避けることが出来るので、雨や雪の多い日本において好まれる条件は揃っています。
特に日本は荷物の配達の際に人の手で積込みし、トラックでない限り荷降ろしや運搬は人の手でおこなっています。これは国土が狭く、狭い配達範囲に沢山の人が密集していることが原因の一つとして考えられますが、こういった作業が多い場合は屋根になるような縦開きのハッチバックが好まれるのでしょう。更にいうと、縦開きの場合は左右どちらからでも最短距離で荷室にアクセスできますが、横開きの場合は左右どちらか(基本的に歩道側)からしか最短でアクセスが出来ないので採用が少ないのかもしれません。
横開きのメリット
まず挙げられるのが後ろのスペースが少なくても荷降ろしが可能になります。NV200などは非常に縦に長いバックドアを持っているので、これを開けようと思うとバックドアが弧を描く分だけスペースを開ける必要が出てきます。しかし、横開きであれば開度を調節することが出来るので、少しだけ開けて荷物を出し入れすると言った方法を取ることが出来ます。
次に考えられるのが、重いバックドアでも軽い力で開けることが出来ることです。最近は衝突安全性や車内の静音性でどんどんバックドアが重くなってきており、それに合わせて太いダンパーで跳ね上げているわけです。ですが、横開きであれば重量物を重力に逆らって上に上げることをしないので軽い力で開閉することが出来ます。もちろん古くなってダンパーのヘタリで重くなることもありません。
3つ目はフォークリフトで荷物が積めるということです。これは動画で見て開いた口が塞がらないぐらいの衝撃があったのですが、なんと海外ではフォークリフトで直接車に荷物を積んでいました。もし縦開きのハッチバックであればフォークリフトのフォークの部分が当たってしまって車に近づくことが出来ませんが、横開きであれば上部に障害物がないのでパレットに乗った荷物を直接乗せることが可能になるのです。もちろん車種を選ぶと思いますが、配送範囲の広い海外の商用車が横開きや両開きのバックドアを採用しているのも頷けます。
以上が縦開きと横開きのメリットでした。私自身は自家用車としてどちらも経験したことがあるのですが、やはり日本では縦開きのほうがメリットが有るなと感じます。というのも、やはり屋根になるというメリットがとっても大きい。雨にぬれても傘をささない文化であれば問題ないと思いますが、子供がいたりするとなおさら感じます。とはいっても、気に入った車に乗れているので満足ですけれどね~。それではこの辺で(^^)/~~~
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