【試乗記】Z12キューブ

Z12キューブに乗りました。見た瞬間に誰もが驚く奇抜なデザイン。なんといいますか、フロントはブルドックそのものでリアはグラビアアイドルのお尻とでも言いましょうか。だからといってアイドルほどのセクシーさやグラマラス感は味わうことは出来ませんでした。もしセクシーさを感じてしまうならキューブへの追突事故が増えていることでしょう。

外装が奇抜なら内装も奇抜。テーマは波紋なのかどうかはわかりませんが、いたるところに波紋のような模様が描かれています。天井のライトを中心に、スピーカーグリルも、ボタンも、ドリンクホルダーの底も、そしてシートの模様も。なかなか小さなところですが、凝っているなと感じられる点でした。

私としてはZ11の四角い内装や外装が好きだったので、今回のZ12はあまり好きではありませんが、毎回コンセプトを決めてチャレンジしてくる辺りは楽しい車ですね。そろそろ、キューブって名前から外れつつあるのが気がかりですが・・・(;・∀・)

乗る前に車の周りをグルッ見た時は窓が大きく、しかも垂直に立っているように感じたので見切りに期待しましたがコレは正直言って最悪。リアシートの真ん中にあるヘッドレストがバックミラーからの後方視界を見事にさえぎり、サンバイザーを下ろすと前が全く見えなくなる。いくら運転する際はドアミラーの方がよく使うからってこれは潔すぎるのではないでしょうか。

もしかしたら、最近の運転者の車幅感覚の無さや、運転の荒さはこういったところから来ているのかもしれませんね。これだけ周りが見えないのですから、人間が持つ感覚に頼らなければ運転しにくい状況も沢山出てくるのでしょう。私なら迷わずリアの中央にあるヘッドレストを引っこ抜いて捨ててやります。

ぶつかったときの事を考えてつけているんでしょうが、これが原因でぶつかります。一体何を考えて作っているんでしょうか?ちゃんと確認しているのかな。

走ってみると今のコンパクトカーらしくブレーキは踏み応え無し。足に力を入れて踏まなくてもずっと軽いタッチで踏めて意外に効いている。コントロールしやすいかといえば、タッチがわかりにくいのでしにくいですがスゥ~っとやわらかく効いてくれるので、嫌な感じはありません。

私のように踏み応えによってブレーキの効きを調節したい人にとっては不向きと思いますが、踏む力の弱い女性や最近の男性には扱いやすくていいのではないでしょうか。走りに関しては特に可もなく不可もなく、とても普通。マーチや他のコンパクトカーのように平地だけでなく、坂道も若干の踏み込みは必要なものの苦しげもなく登ることが出来ます。

荷物が沢山つめそうなデザインですが、正直あまり期待しない方がいいでしょう。やはりサイズはコンパクトですし、リアシートをしっかり取っているのでその後ろのラゲッジはどうしても限られてしまいます。

また、キューブはリアがハッチタイプではなく横に大きなドアが開くタイプですので雨の日に屋根代わりにするといった使い方も不可能です。リアドアは意外に大きいので駐車場での開閉には気を使わなければぶつけてしまう恐れもありますね。ここに関してはハッチがいい人とドアタイプがいい人では意見が分かれるところですので好みということで・・・。

見た目は奇抜ですが、中身は至って普通のコンパクトカーでした。ちょっと他よりも個性が出したい人にはいいのかもしれません。後、ハンドルの軽さと操作感の無さは素晴らしいです。指一本で運転できますし、タイヤが今どのような状況になっているのか全くわからない。ホントに軽い力でハンドルはクルックル回るんですね。

性能が低いわけではないのでデザインに惹かれたなら買ってもよし。しかしながら特にデザインで買わないのなら他のコンパクトを買っても変わらないと思います。

市場に出る台数は多いと思うのでリセールはあまり期待しない方がいいでしょう。逆に、中古での購入を考えている方は比較的安くで程度のいい車が変える可能性が高い車種でもあります。

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