私はBNR32が好きだ。BNR33もBNR34も大好きだ。最近ではR32が好きすぎて動画で見るのも辞めてしまったほどだ。
だからこそ、V35以外のスカイラインは一切認めてこなかった。丸目四灯でもなければシャープなデザインでもない。カッコ悪くは無いがこれはスカイラインではないと思っていた。ただ、本当にそうだろうか。
V35には3500cc280psで6MT&ブレンボを装着するクーペモデルが存在し、V36では3700cc333psで6MTのクーペモデルが存在した。ハイパワー、ハイパフォーマンスであればスカイラインなのかと言われればそれは違うが、日産としてはスカイラインとしてのアイデンティティをデザインではなく、走りの面で維持しようと考えたのかもしれない。
そして、今回400Rというスカイラインが登場した。丸目四灯風に光るテールランプに対しては、違うと言いたいが、スペックを見ると堂々のハイパフォーマンスカーである。スカイラインと言うとスパルタンなGT-Rを見てしまいがちだが、実際は優秀なグランドツアラーでもあったわけで、V35以降のスカイラインも十分その部分は満たしていたと思う。そしてこの400Rもそうに違いない。個人的にはMTとの組み合わせを選択肢として用意して欲しかったが、これも懐古主義なだけでこの車のターゲット層には必要ないのだろう。
R32、R33、R34を見てきた世代としては、やはり違和感を感じるのは間違いない。ただ、それはこのVシリーズが我々の世代では無くなった、我々の世代から脱却したスカイラインだからである。V35からこの400Rまで、その時代時代の世代にとってはそれがスカイラインなのである。
もしかすると日産はVシリーズになってもしっかりスカイラインを守ろうとしていたのではないだろうか。だからこそVR30DDTTなどというワクワクするようなツインターボエンジンを用意してきた。久々に型番を見て心が躍った。
正直、こんなコラムを書くつもりはなかったが、400Rを見ていくうちに少しだけ自分の考えが変わってきた。もっと柔軟に今の車を捉える必要があるなと。でもやっぱりMTをセットして欲しかったなと懐古主義者は思う訳です。
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