【試乗】セレナE-powerを乗り倒した
エクステリア
デザインに関しては人それぞれ好みがあるので強いコメントは出来ませんが、オラオラ系のトヨタに比べて非常にスタイリッシュな印象を受けるデザインです。パット見では海外の路面電車のような雰囲気があるのですが、これは窓の大きさとスライドドアのレールが低く上方への間延び感が増してしまったのが要因と思われます。。
外観的には不釣り合いなほど窓が大きく取られているので違和感を受けるかもしれませんが、実際に乗ってみると視界が広く開放感があり、従来のミニバンにある箱の中にいるような閉塞感というのはとても小さくなっています。最近では側面の衝突安全性を高めるために窓枠の高さが高くなってきていますが、セレナの場合は低く肘を置いても違和感の無い高さで個人的にはとっても好感が持てました。
また、リアハッチの形状は工夫の賜物。普通にガバッと開けるタイプのハッチだけでなく、真ん中ぐらいから開くハッチも用意されています。プラドやその他のミニバンでもガラスハッチというガラス部分が開閉するものがありますが、高さが高かったりと使い勝手がお世辞にもいいとは言えないものが多いのですが、こちらはそれよりも低い位置に設定されているので非常に使いやすいです。
特に女性を意識して作られているようで、背が低い人用にハッチのレバー以外に紐が用意されていたりと細かいところにも気遣いが見える。ただ、ハッチを開けた時に太いダンパーが片側に二本見えるのはもう少しなんとかならなかったのでしょうか。
正面は今の日産らしく都会的な躍動感あるデザイン。やはり、海外都市の路面電車をイメージしたんじゃ・・・。
インテリア
可もなく不可もなく無難ではありますが、飽きの来ないデザインだと思います。ステッチやブラックパネルで高級感を出そうという気持ちは伝わってきますが、ブラックパネルは高級感というよりかはプラスチック感が目立つと共に指紋がベタベタとついてしまうので、操作パネル等は何かしらのシボ加工やヘアライン的な塗装になっていたほうが良かったかもしれません。収納に関しては特に不便を感じないぐらい用意されています。
最近のミニバンは底床かつ天井高が高いモデルが重宝されるので、大人なら中腰で移動ができますし子供であれば立って移動することができます。小さい子供のおむつ替えや、世話もやりやすそうなのはさすがファミリカーといったところですね。二列目シートもシートレールが長く稼働幅が大きいのでかなり自由度は高いと思われます。
さらにおまけになりやすい三列目シートも跳ね上げ式になっており、座るに耐えないものでは全くありませんでした。ただ、三列目を使用するとこのサイズでは荷室部分がかなり小さくなってしまうので注意が必要です。とはいってもスーツケースぐらいなら縦置きで入るぐらいのスペースがあるので、全く無くなるわけではありません。
走り
足回りは硬いわけではありませんが、コーナーでロールがひどい!と感じることはありませんでした。ただ、背が高いミニバンですので左右に振ったりするとどうしても天井が振られる感じは残ります。
今回はじめての電気自動車でしたが自分が想像していたものとは大きく違い、エンジン車との大きな違いは感じられませんでした。もしかするとハイブリッドのほうが違和感を感じたかもしれませんね。
さて、セレナにはドライブモードが三種類あり、エコモード・スマートモード・ノーマルモードが用意されています。
- ノーマルモード:エンジン音に伴って加速するという感覚がないだけで特に普通の車と違う点は感じませんでした。ディーラーでは加速やレスポンスがいいと言われましたが、AT以上MT未満といった感じで私が乗った感覚としては尖った部分は感じられませんでした。ただ、坂道でも回転が上がるわけでもなく労せず登っていくので、車重等を考えれば快適に走る車と言っていいと思います。
- エコモード:CMでアクセルを離すと減速をすると言われているワンペダル操作ができるのがこのエコモードの特徴です。60キロまで加速してアクセルを離すとグッと想像より強いブレーキ(回生発電)がかかり、しかも停止するまでかかり続けます。私自身20キロぐらいでブレーキが弱まったり無くなったりすると思っていましたが、まさか停止するまでかかり続けるとは驚きました。MTのエンブレよりも強い、普通のブレーキなので本当にワンペダルで操作できてしまいます。もちろんアクセルの踏みこみなどで効き具合を調整できるのでご心配なく。もしかすると踏み間違い事故の救世主になるかもしれませんね。ただ、このエコモードは発進時の加速も想像以上に抑えられてしまうので自分が乗るのであれば使わないと思います。
- スマートモード:加速が良くなる感覚は全くありませんが、ノーマルモードのエコモードの回生ブレーキが備わったような感触だったので私であればこちらのモードを多用すると思います。
その他
このセレナはサイドブレーキが電磁式、しかもシフトがプリウスのような従来と違うタイプになっています。ここの仕組みを変える意味がわかりませんが、なれるのに若干時間が必要になると思います。
また、シフトの下にオートホールドというスイッチが付いていますが、このスイッチを入れると信号待ちなどでブレーキを踏んだままにしてくれるので足の負担を軽減してくれます。普段クリープがある車に乗っているのでブレーキから足を離すのは恐怖でしかありませんが、慣れてくると非常に楽な装備になりそうです。ただ、他の車に乗った時にやらかしそうで怖いですけど・・・。
最後に、このセレナはオプション満載だったのでバックミラーモニターが搭載されており、バックミラーに後ろの映像が映し出されていました。これが想像以上に鮮明かつ大きく映し出されるので、後続車の人が何をしているのかまでしっかり観察できてこっちが気まずくなるぐらいの性能です。
一応、上下左右など様々な角度に調整することは可能ですが、ミラーの下にモニターを仕込んである関係で反射等で見ずらいことも多かったです。しかもモニターを消そうと思っても消すボタンが見つからずそのまま乗っていました。ただ、三列目を使用したり背の高い荷物を載せたりすると後ろが見にくくなるのは当然なので、そういったときには重宝すると思います。
以上がセレナe-powerの試乗記でした。流行りのジャンルということで細かいところまでしっかりと作られておりファミリーユースでは大きな戦力となる一大だと思います。ワンペダル操作も非常に面白かったので、気になった方は試乗してみてはいかがでしょうか。それではこの辺で(^^)/~~~
スペック
エンジン |
1,997cc 直列3気筒DOHC 駆動用モーター:136PS 32.6kgf・m |
全長 | 4,690mm |
全幅 | 1,695mm |
全高 | 1,865mm |
車重 | 1,630 – 1,780kg |
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