ホイールのトルク管理してますか?

ホイールのトルク管理してますか?

ある日ドライブしていると道端でタイヤ交換をしているおじさんがいました。作業自体は手慣れたものでサクッとタイヤを交換し、ホイールナットに十字レンチを掛けたところで衝撃的な光景を目にします。なんとおじさんは十字レンチの上に乗り、全体重をかけてホイールナットを回していたのです。

恐らく、彼にとってはずっとやってきた手法なんだとは思いますが、トルクレンチという文明の利器を知っている私にとって、かなり衝撃的だったのを昨日のように思い出します。

ホイールナットにも締め付けトルクがある

皆さんご存知だとは思いますが、車のホイールナットのみならず様々なボルトナットには締め付けトルクというものが決められています。プロの作業を見ているとそれほど締め付けトルクを守っていないようにも見えますが、実際は重要箇所では間違いなくキチンとトルク管理をしています。

それを素人が見様見真似で適当にやってしまうと最悪事故になるような場合もあるわけです。もちろん手ルクレンチなんて言ってテキトーに締めている部分もありますが、機能的な部分に関してはしっかりとトルク管理をしておきましょう。

危険性

当然、適正なトルク管理をしないと事故になる危険性があります。締め付けトルクが足りないとボルトナットが緩み、足回りであればホイールの脱落など死亡事故にもつながるトラブルの可能性があります。

逆に締めつけ過ぎはボルトナットが引っ張られる力がかかりすぎ、ボルトの破断やネジ山が取れてしまうなどこちらも重大事故を起こす危険性をはらんでいます。予期しない事故を起こさないためにもしっかりと重要部品に関してはトルク管理をしておきましょう。

トルクレンチを用意しよう

素人が行う作業でトルク管理が一番必要になるのはホイールナットではないかと思います。日本車のホイールナットのトルクは100~120Nmや80~100Nmが多いと思いますが、数字を言われたところで自分の手の感覚でこれを合わせるのは不可能に近いと思います。

そんな時に力を発揮するのがトルクレンチです。これはあらかじめ決めておいたトルクがかかるとカチカチと音で(いろんな種類があります)知らせてくれる優れもので、一本当たり数千円で購入できます。高くもないので、タイヤ交換を自宅でされる方は一本あると便利だと思いますよ!

実際にこのトルクレンチを使って作業をすると、てこの力もあると思いますがホイールナット自体はそれほど強い力で締まっていない事が分かると思います。元々引っ張る力で固定しているので、過度な締め付けは必要ないんですね。

※トルクレンチは精密な道具です。使わない時は設定値を下限にしテンションがかからないようにしておきましょう。

トルクレンチの校正

実はトルクレンチの中にはバネが入っていて、使えば使うほどトルクがかかりにくくなってきます(設定値とのずれが生じる)。日常使用では大きなトラブルにはなりにくいですが、精密な作業をされる整備工場では使い物にならなくなってしまいますよね。

ただ、私の様な素人が使うトルクレンチと違い、整備工場で使用されるトルクレンチは値段が高く簡単に買い換えることなんてできません。そんな時に役立つのが校正という作業なんです。

これはメーカー等で一度ばらしてパーツ交換等で中身をリフレッシュ、きちんと設定したトルクが出せるように調整し直す作業のことなんです。いわゆるオーバーホールみたいなことなんですね。

調べたところによると、TONEやKTCなどの一流メーカーの他、エマーソンやアストロなどの格安トルクレンチの校正をやってくれるところもあるようです。ただ、エマーソンやアストロなどの格安トルクレンチに関しては校正代の方が高くなるので、買い換えた方が賢明だと思います。

それではこの辺で(^^)/~~~

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