車内で使う調理器具は何が良い?

車内で使う調理器具は何が良い?

昨年から150プラドの車内でお湯を沸かしてコーヒーやお茶を飲んだりしていますが、実はその際にどのような火の元が車内で使うのに安全かを色々試しています。今回はその結果や今までの経験をもとに車内で安全に楽しく使える火の元を考えていきたいと思います。

安全な器具とは?

車内というのは非常に狭く、不安定で、しかもガソリンという火気の隣で火を使う特殊な状況となります。そのため、徹底的に危険を排除しなければ大きな事故になる可能性を持っているわけですね。そんな中、車内で使う火の元に求められるのは

  1. 安定性
  2. 火の低さ
  3. 火のコントロール性

だと思っています。

安定性

安定性ですが、車内はスプリングの上に床が乗っている非常に不安定な状態です。いくら車内がフラットの状態であっても強風が吹けば当然車体は左右に振られますよね。そのような状況で倒れてしまったり、鍋等がずれて落ちてしまうような状況は避ける必要があります。

火の低さ

皆さんはコンロの熱がどれほど高くまで上がっているか考えたことがあるでしょうか。実は、想像しているよりもかなり高くまで高温の空気は上昇しています。また、炎に関しても目で見える部分だけでなく、外側の一番高温でほぼ目に見えない部分はもっと高くまで上がっています。そのため、車内で火を使用する場合はできる限り天井より低い部分で炎が出るほうが安全と言えるわけです。

車内の室内高は火器利用を前提としたキャンピングカーを除いて、さほど高いとは言えない状態です。特に私のようなSUVの場合は、車高が高くても室内高はさほど高くない場合が多く、この点はかなり気にする必要があると思います。

火のコントロール性

火を使用する際に一番怖いのは炎がコントロールできないことです。自分の意志で火を小さくする、消すといったことができないものに関しては車内で使用するのは止めておいたほうがいいでしょう。

カセットコンロ

カセットコンロ

おそらく車内で使うには一番安全な火の元だと思います。というのも、火の高さも抑えられ、さらに五徳の広さから安定性、火力調整等のコントロール性も申し分ないと思います。しかもカセットガスは非常に安価でどこでも手に入る利便性、液体燃料に比べると持ち運びもしやすいなどメリットが非常に多い火器となります。

ただ、私の場合はキャンプっぽさが出ないということで使用していません。どうしてもギア感と言いますか、お家で料理を作っているような感じになって気分があまり乗らないんですよね。ですが、車内で使うにはかなり安全な装備になると思います。

アルコールストーブ

キャンプでは愛用者が非常に多いアルコールストーブですが車で使うのは正直なところおすすめしません。

アルコールバーナー

というのも、アルコールは燃焼させると水蒸気が発生します。すると当然のことながら水滴が発生するのですが、この水滴が燃焼中のアルコールストーブ内に落下する場合があります。その場合、火のついたアルコールが跳ねて外に飛び出すことがあるんですね。私自身キャンプ中に体験したことがありますが、これが車内で起こったらと思うとゾッとします。

アルコールの明かりはどこか優しくて、ゆったりと調理することができるのですがキャンプ場の様な開けた燃えるものの少ないところで使用するのが最適かと思います。

ポケットストーブ&固形燃料

超お手軽装備のポケットストーブも試してみました。

ポケットストーブ

今回はエスビットポケットストーブに付属の固形燃料ではなく、旅館等で使われている青い固形燃料を使用しました。純正の固形燃料はすすの発生が酷くて車内で使うのはちょっと難しいかなと思っての選択となります。

早速ですが結論から申しますと、使い方によってはいけるかもというレベルでした。というのも、ポケットストーブの五徳サイズに対して固形燃料の大きさが大きく(25g)、調理器具のすぐ下で固形燃料が燃えている状態となります。実は固形燃料の炎は意外と大きく上がるため、ヤカンや鍋の横から炎がはみ出してしまいどこかに燃え移るんじゃないかとヒヤヒヤして過ごしました。

さらにヒヤヒヤする内容としては、固形燃料に火をつけてしまうとそれ以降炎のコントロールができなくなります。上からかぶせて火を消すような部品もあるようですが、そういうものを使わない限り自然と燃え尽きるのを待つほかありません。想像以上に火が大きくても、調理が終わって火を消したくてもコントロールできないのはとても不安になります。

ちなみに安定性の面は高いとは言えないのですが、意外と五徳の先の出っ張りがヤカンや鍋に引っかかるので不安定にはならないです。火の高さも五徳自体が低いのでさほど気になりませんが、固形燃料の炎が非常に高いのでこちらのほうは再考の必要がありそうです。

バーゴ

ただ、五徳をポケットストーブではなく、バーゴのヘキサゴンウッドストーブ等に変えると炎との距離がある程度保てるので安全性は高まるかと思います。実際、これでの使用もしてみたのですが、ポケットストーブで火を扱うより安心して調理することが可能でした。

ST-310レギュレーターストーブ

st-310

キャンプ用品の大ベストセラーSOTO ST-310レギュレーターストーブです。安価で扱いやすいカセットガスを使用できるギアで、最初に紹介したカセットコンロをキャンプ用にコンパクトに畳めるようにした商品です。

早速の結論ですが、車内でキャンプっぽい調理をするのであれば、こいつがベストかと思います。四本脚で安定性も抜群、ガスのため火力調整もできコントロール性も申し分なし、しかも高さも抑えられて火の位置も低めと三拍子揃っています。カセットコンロは折り畳めるタイプでも限度がありますが、こちらであればかなり小さくたためるので荷物も小さくなります。

玉ねぎ

ただ、キャンパーの方がよく持っているOD缶(玉ねぎ型のガス缶)タイプのバーナーはあまりおすすめできません。コントロール性や調理器具にすっぽりとハマるOD缶の携帯性の良さなどメリットが多くありますが、どうしてもガス缶の上にバーナーが付く関係で炎の位置が高くなってしまい安全性にかけるという判断です。ちなみにガス缶とバーナー部分が分離しているタイプであれば問題ないでしょう。

IH

IH

おそらく車内で使うのであれば一番安全なのはこれかもしれません。なぜならそもそも炎が出ないから。高さも低い、安定性抜群、炎が出ずに安全。キャンピングカーでの採用が多いのも頷けます。ただ、こちらの場合は多くの電力を要するため、大容量のポータブルバッテリーやサブバッテリーなどのシステムが必要になり器具以上の設備投資が必要になります。

一方である程度個々らへんが揃っている場合や、これからヘビーユースで使っていくという場合には証書お金がかかっても十分満足度が得られるのではないかと思います。

まとめ

実際に車内で調理してみて思ったのは意外にやれる、でも怖いという両極端な感想でした。150プラドでも問題なく調理ができるということは、おそらくミニバンなど室内高が高く取られている車などは、もっと安全かつ快適に車中ライフを楽しめると思います。

もしやってみたいけどちょっと怖いな~と思われている方は、安全な器具をベースに一度体験してみると病みつきになるかもしれません。

ただ、車内で火器を使う場合は一酸化炭素中毒には十分注意してください。室内に比べて車内は非常に狭くあっという間に一酸化中毒になってしまいます。私の場合はリアのガラスハッチを開け、フロントのガラスをある程度おろして常に換気をしています。それでも不安だという方は一酸化炭素チェッカーなるものが売られているので、そちらを購入すると安心だと思われます。それではこの辺で(^_^)/~

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