宅建士試験に独学で合格した勉強方法

宅建士試験に独学で合格した勉強方法

今回は私が、独学で宅地建物取引士試験に合格した勉強方法を共有したいと思います。特に学がある訳でもない私が合格した方法ですので、他の方も使えるのではと思っています。

使用したテキスト
  • 2019年度らくらく宅建塾(宅建学院)
  • 2019年度過去問宅建塾1(宅建学院)
  • 2019年度過去問宅建塾2(宅建学院)
  • 2019年度過去問宅建塾3(宅建学院)
  • 2021年出る順宅建士(LEC)

の5冊となります。初学者であればLECの過去問は、過去問宅建塾と重複するので必要ないかもしれません。最低限、これだけあれば合格にたどり着きます。※リンクはAmazonアフィリエイトになっていますが、年度に関してはよくご確認ください。

 

実は宅建士試験に一度落ちていた。

テキストの年度を見ていただくとわかりますが、実は一度宅建士の試験に落ちています。敗因は簡単で「宅建士の試験を舐めていた」ということです。

私は中小企業診断士も独学で取得しており、その一次試験の際はテキスト7冊、問題集7冊、過去問7冊を半年で仕上げ合格に持っていったので、たったテキスト一冊の資格なんて・・・と当時は思っていたのです。

その結果、中小企業診断士の時はあれほど過去問や問題集をやり込んだのに、宅建士の時は過去問を1周。一冊目だけなんとか2周しましたが、受験会場で二冊目の2周目を必死になって解いていたのを覚えています。そんな奴が当然合格する訳もなく、5点程度足りずに落ちてしまいます。

どんな試験でも、覚えたりする量が違うだけで、勉強する過程は同じなんですよね。内容が少ない試験だから勉強しなくても合格できる訳ではなく、同じ勉強はするんだけど量が少ない分期間が少なく済むよねってだけなんです。当時の腐りきった自分に教えてやりたいものです。

宅建士試験はインプットの比率を高めに

中小企業診断士の時はインプット 2:アウトプット 8ぐらいの割合で、とことん問題を解いて知識を深めましたが、宅建士の場合はインプット 4:アウトプット 6ぐらいの割合で勉強しています。

というのも、診断士の場合は社会人であったり大学の学部によっては知っている内容や、常識的なものも多く、ざっとテキストを読んでいけば理解できる部分が沢山あったんですね。ただ、宅建士の場合は馴染みの少ない法律が多く、細かい数値も多かったので普段は絶対にやらない、「テキストをノートにまとめる行為」を一度行っています。

正直、時間もかかるのでおススメはできないのですが、これによって一連の流れと言いますか、関連する内容も覚えられて結果的には良かったかなと思います。

過去問の1周目はテキストと並行で

よく、テキストを全部読んだり書いたりしてから過去問に取り掛かる人がいますが、せっかくテキスト準拠の過去問を買っているのにそれでは勿体ないです。勉強はインプットとアウトプットを一組として考える必要があるので、インプットしたらすぐにアウトプットしてください。

流れとしては

  1. テキストの小カテゴリーを読む(細かめのカテゴリー)
  2. そのカテゴリーに合った過去問を解く(宅建学院の問題集はテキストに合わせてカテゴリー分けされています)

を繰り返してく感じです。そうすると、テキスト終了と同時に問題集も1回転終えていますので、2回転目以降はひたすら問題を解き続けることになります。

この時にやっておいてほしいのが、問題の横に合った問題は○、間違った問題には×をちゃんとメモしておくことです。これによって効率よく、取りこぼしのないように問題を解いていくことが出来ます。

過去問2周目を解く

1周目が終われば、次は2周目にとりかかります。1周目同様に解いた問題に○×をつけながら進めていきましょう。1周目を終えて直ぐに2周目に取り掛かると、答えを覚えているのでは?と思われる方もいますが、

  • 1周目はテキストと並行して進めているので時間がかかる&新しい知識がどんどん入るので前半を忘れていく。
  • 過去問は4冊分あるので、到底覚えていられない。

ということで心配ご無用です。

後は、問題を解いて解説を見るだけでなく、なぜその答えになるのか?という事を意識して解説を読みましょう。ただ○×だけを見ていくのは意味がありません。違う形式で出されたときに応用力が効くのは、「なぜそうなるのか?」をちゃんと考えてきた人なんです。

ここで○×を活用する。

闇雲に何周も問題集をするのは効率的ではないので、ここで問題の横に付けた○×が力を発揮します。

ルールとしては

  • ○が二回連続で付くまで、問題集をループする。
  • 答えがあっていても、勘だったり腑に落ちない部分は×にしてもう一度解く。

この二つです。無限に時間をかけられるのであれば、何回転も解いた方が良いのでしょうが、二回連続で○になった問題であれば知識として定着していると考えて省いていく戦法です。そうすることで、3回目からの回転数をぐっと上げ、さらに時間も短縮することが出来ます。

そして今回、今までやってこなかった戦法を一つ使いました。それが間違った問題のところに付箋を貼っておく方法です。別にモチベーションが上がっているときは必要ないのですが、どうしても気分が乗らなかったり中弛みしてしまうときも無きにしも非ず。そんな時に、どんどん間違いが減って付箋が剥がせていければどうでしょう?目に見えて仕上がりが判るようになるので、モチベーションの低下を最小限に抑えることが出来るのです。

問題を解けば解くほど積み上がっていく付箋を見て、「俺、頑張ってるな」とコーヒーを啜りましょう。

3周目以降

3周目以降は二回連続で○になるまでひたすら問題を解いていきます。

  • ○○→OK!
  • ○×○→やりなおし
  • ×○○→OK!
  • ××○→やりなおし
  • ×○×→やりなおし
  • ××○○→OK!

と大まかに書きましたが、この戦法でやっていきます。3周目でもかなり減っていると思いますが、4周目、5周目になると4冊で6問程度になってきます。私の場合は試験2日前に全部終わらせることが出来ました。試験前日は仕事なので、結構ギリギリだったなという感想です。

二回目受験で困ったこと?
2019年から2021年の間に民法改正があった

ニュースにもなっていたので記憶に新しい方もいるかと思いますが、2020年に大幅な民法改正がありました。その結果、宅建士試験に関する範囲でも大きく変更がなされ、2019年度版のテキストを使用している私にとって書いてある内容や、過去問題集の答えが正しいかどうかも分からない状態になってしまったのです。

新しいテキストを購入するか悩みましたが、重複部分が多く無駄だと感じたので、最終的にネットで宅建士試験に関係する改正部分を拾い上げました。初めはこの時間ロスにイライラしましたが、実は思わぬ効果を発揮してくれます。

皆さんは「カンニングペーパーを作るとその部分を覚える」なんて話を聞いたことはありませんか?これはテストに出そうなところを書いて隠すわけですが、その背徳的な行為が印象に残り、結局その部分は頭に入ってしまう現象なんですね。

それと同じように、一見遠回りと思われた「調べてメモする」という行為が、逆にしっかりと記憶にとどめる作用をしてくれました。

消費税が10%になった

私が一度目に受けた2019年度は8%だった消費税が、2021年度には10%になっていました。当然、テキストや過去問の計算式が崩れるのですべて計算し直したのですが、受験生にとっては良い変更だったと思います(でも、払いたくないけどね)。

というのも、8%だと端数が多く計算が煩雑になることがほとんどですが、10%であれば筆算をする際も同じ数字をずらして書くだけで完了してしまいます。おそらく計算にかかるスピードも半分以下になりますし、当然計算ミスも格段に少なくなります。少々修正に手間取りましたが、こちらの方が受験は楽でしたね。

初めてYouTubeも活用

資格試験だけでなく他の試験でもそうですが、YouTubeなどの中毒性の高い物への接触は避けるのがセオリーだと思います。私も中小企業診断士の時はネットに触る時間を格段に減らしたものです。ただ、今回は民法の改正点を調べるためにYouTubeを活用することにしました。

私が見ていたチャンネルは「棚田行政書士」という人のチャンネルで、宅建士試験に特化した内容を配信されている方です。この方の内容は非常に整理されていてわかりやすく、宅建試験に関してどの民法改正が影響してくるのか、どうやって覚えればいいのかをしっかり教えてくれます。

また、コメント欄で同じように勉強している人が見えるので、独学者にありがちな孤独感というのも薄まると思います。ただ、YouTubeで勉強するときには

  • 目的の内容以外の動画に飛ばない
  • ネットへの接触をきっかけに長時間ネットサーフィンをしない

という鉄の意思をもって接触する必要があります。これを守らないと無限に時間を吸い取られるので、YouTubeなんて見ない方がいいという結果になります。

試験結果はボーダーギリギリ

ここまでやって私の自己採点の結果は34点でした。この時、各資格予備校の予想ボーダーは35点がほとんどで、これまた一点差で落ちたと確信していました。今回は前回と違ってしっかり勉強したので、もう見たくないと棚の奥底にしまい込んで合格発表日すら忘れるぐらいになっていました。

ただ、発表日の午前0:00にボーダーの点数が発表されると状況が変わります。すっかり諦めていたボーダー点数が34点。マークミスがなければ合格じゃないですか。そこから朝に合格番号が発表になる9:00まではソワソワしっぱなしでした(笑)でも、いいんです。ボーダーでも合格ですから。

34点と35点の違いに大きさを感じた

今回34点で合格になりましたが、もしボーダーが35点で落ちていたら来年もう一度受験するとはなかなか言えなかったと思います。自己採点の後、もう一問取れただろうか?と考えていたのですが答えは難しいでした。

試験時間も余裕を持てた、マークミスも確認済み、問題の読み違いも無し、そして過去問に関してはやり切った。この状態で私があと1問合わせるのは難しいでしょう。

というのも、独学者が最終的にバイブルとして頼るのは過去問の場合が多いです。毎回同じ傾向であれば十分対応できるのですが、例えば同じ民法でも出題する範囲が変わったりすると広く勉強している方じゃない限り対応できなくなります。他の資格で広く勉強したりしていれば問題ないと思いますが、その範囲が初めてであればなおさらです。そういった部分で、ちょっと資格予備校の意義が出てきました(最近、安くなってるもんね・・・)。

宅建士ならではの難しさ

国家資格の中では比較的簡単な部類に位置する宅建士ですが、この資格ならではの難しさがあります。というのも、他の資格であれば足切りがあるにしても「6割あれば合格」といった明確な数値目標が出ていますが、宅建士の場合は毎年の合格者の割合でボーダーラインを定めているので何点上とれているから大丈夫という事が言えないんですね。

これは合否発表まで結果が分からないという事だけでなく、日々の勉強においても目標ラインが曖昧になりモチベーションや学習計画の策定などに影響を及ぼしてきます。こちらの方がやりやすいという方もいると思いますが、私自身は苦手ですね。

まとめ&動画で見る

結果的には合格することが出来ましたが、完全に落ちていたと思っていたので合格証が届いた今でもまだ実感がわきません。今回落ちていたら宅建どころか独学チャレンジも辞めてしまおうかと考えていたのですが、またやる気が出てきました。独学チャレンジは合格を取るだけでなく、勉強法のブラッシュアップも目的としているので、まだまだ改善の余地がありますね。それではこの辺で(^^)/~~~

 

 

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