【コラム】高齢者の事故は本当に多いのか

高齢者の事故は本当に多いのか

データは正しいの?

高齢者の事故が多いデータはたくさん出てきていますが、そのデータの種類によっては曖昧な部分もあったりします。例えばある5歳刻みの事故率データでは18~22歳、23~27歳などに分かれているのですが、最後は75歳以上でまとめてあるものもあります。高齢者ということでまとめたのかもしれませんが、実際のところ75歳でも80代でも運転されている方は沢山いるので、信憑性の高いデータにするのであればこの辺の細かいデータも必要だと思います。

一方、10歳刻みのデータを見てみると、実は18~28歳の事故率が高齢者よりも多くなっています。話題の踏み間違いに至っては若者の総事故数の1%、高齢者の総事故数の2%で、母数の数から考えると総数に大きな差はないのではないでしょうか。

報道の偏り

新聞やテレビなどのメディアはスポンサーからお金をもらって経営しています。そして、そのスポンサーが求めるのは自社の広告が多くの人に見られること、すなわち視聴率を気にするわけです。

そのようなメディアの懐事情を考えると、ただただ事件や事故を報道するのではなく、話題になって視聴率を稼げるような事件や事故を放送するようになります。結果、全体的には少ない事件や事故も各メディアが資料率を求めて大きく報道することで、視聴者はあたかも高齢者の踏み間違い事故が多いような勘違いをしてしまうのです。

少子高齢化と車離れ

今の世の中は少子高齢化でそもそも若年者の数が少なくなっています。その上、数々の税金から若者が車の保有を諦め、公共交通機関やシェアリングなど休み以外での自動車利用がなくなってきています。

一方で高齢者は高度経済成長期を経験し、いつかはクラウンと言われた富の象徴としての車像を持っています。さらに、地方に住む方が多く車が日常の足になっており、なかなか免許を返納できない現実もありますよね。その結果、日常に運転する高齢者が多くなり、事故の数も自然と多くなってくるわけです。

ただ、現実もある

ここまで高齢者の事故が多く見えているだけのような記事を書きましたが、実際のところ高齢になってから運転するリスクももちろんあります。

脳の機能自体はとっても冴えている高齢者の方は沢山いますが、身体能力の低下やとっさの認知力からの行動力などは低下していきます。これは紛れもない事実であり、年令を重ねるうえでどんどんリスクが高くなっていることは認知する必要があります。

高齢者だけでなくみんなで気をつけよう

わかりやすいので踏み間違いの事故を例に取って話をしますが、これは高齢者に限った事故ではありません。実際、私が車を乗り始めて三ヶ月目ぐらいにアクセルとブレーキを踏み間違えて家の壁を破壊しそうになりましたし、私の知り合いで突っ込んだ人もいたので決して他人事ではありません。

高齢者に起こっている事故は、普段我々が運転するにあたっても起こりうる事故であることを認識し、明日は我が身ということで安全運転に励まなければならないですね。それではこの辺で(^^)/~~~

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